糖尿病漢方治療法-糖尿丸と王鍼法を

糖尿は漢方医学で「消渇症」という。主な症状は口内が乾き、水をたくさん飲んでも喉の渇きがとまらず、また食べ物をたくさん食べてもお腹がすいている状態で、尿がよくでる疾病である。

漢方医学文献には約2300年前から糖尿病の臨床特徴である、大量に飲んで大量に食べ、大量に尿をし、体重が減少する(三多一少)症状が記録されている。また消渇病患者は長くなれば、耳もよく聞こえなくなり、目もよく見えなくなるという記録がある。これが糖尿病の合併症である。

糖尿病は一種の慢性疾患なので短期間では治療效果を期待しにくい。その理由は、糖尿病初期には年に 1~2度程度しか血糖値が上がらないので、偶然に健康診断時には血糖値が正常である場合が多く、糖尿病ではないと診断され放置されることが多いからだ。

そのまま放っておくと、年に 1~2度程度だった高い血糖値がますます悪化し、そのうち一月に何度か、 一週間に何度かというように血糖値が上がり、そして毎日血糖値が高くなるようになる。やがて糖尿病を確信する時には症状が短くても3年、長くなれば5年も進行していることになる。

したがって、糖尿病と診断された後は忍耐心を持って治療に臨まなければならず、気長に食事療法も続けなければならない。適当に運動することも必要で、定期的な糖尿検査も受けなければならない。女性糖尿病患者は80%以上に陰部掻痒症が出る。このように、糖尿病は初期症状が顕著ではないので、自分でも知らないうちに病気が進行する場合が多い。普段あまり塩辛いものを食べないのに、水をたくさん飲むとか、尿の回数が増えるとか、女性の場合はおりものもないのに生殖器に痒みを感じることがあれば、血糖値検査を受けるほうがよい。

治療方法
当医院で処方した「糖尿丸」と「糖尿湯」を服用しながら、週2~3回程度の王鍼治療を受けて、血糖降下剤あるいはインシュリン治療の量を減らしていく。空腹時の血糖値 が100~200、食後2時間の血糖値が300~400である患者も一般的に 4~8週の治療で血糖降下剤やインシュリンの使用を中止することができる。合併症のある患者たちは、それぞれの症状に対応した併行治療が可能である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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