アトピー疾患 ‐ 肌や粘膜の過敏反応をみて

原因
漢方医学では風、湿、熱、免疫、薬物、食べ物、環境の温度、湿度等が原因で、皮膚が循環や新陳代謝がうまくできなくて起こるものだと見ている。

特徴
家族発病率が高い先天的原因があって、平凡な環境因子でも発病する。ほこり、 花粉、食べ物などに対して皮膚や粘膜が過敏反応をする。たまにアレルギー喘息、アレルギー性鼻炎、じんま疹などを起こしたりする。症状は年齢によって変化するが、いずれにしてもひどいかゆみを伴う。

発病時期と症状 

    # 乳児期 : 乳児の顔、頭部に急性湿疹の形態で現われて乳児の頬、耳の周りの皮膚に赤くて小さな豆状の湿疹と皮膚の剥離が起きる。特に頭部位にはふけのようにくっついてひどい。

    # 幼小児期 : 10歳までの幼小児には主に両腕の内側、両膝の内側が赤くなり、カサカサした米粒状の湿疹ができ、鱗のように皮膚が剥がれていき、つやを失って荒れて痒い。顔、 首、胴、股ぐら、尻の重なる部位、耳の裏の皮膚などにも同じ症状が出る。

    # 思春期・成人期 : 幼小児の時から続いてきた症状と思春期・ 成人期になって現われる症状の二種類がある。両腕の内側、両膝の内側に赤くてかさついた米粒ほどの湿疹、鱗状に皮膚が剥がれながら黒く色素沈着し、皮も剥離し、反対に皮膚が厚くなる。痒くても掻けば真皮があらわれて、ますます皮膚が乾燥する。頭、額、両首部位や胸部、手首、肘、膝の裏などに分布する。このようなアトピー性患者でも、病状の出た期間と症状の強弱、体質の虚弱などによって治療方法が違うのが漢方医学だ。


◆ アトピーの発疹部位

臨床例
多くの皮膚疾患患者を見れば皮膚病といっても千差万別である。生まれたばかりの子供から老人まで、それも初期疾患の患者よりもほとんど何年前から何十年もの間治らない患者。慢性的な患者たちが多いが、かなりひどい症状の患者達もいて心を痛める。釜山に住んでいる女子大生が一人いたが、治療途中で好転反応を副作用と思って治療を中断する場合もあった。皮膚病は臨床経験で見た場合、他の疾患よりかなり気まぐれだ。食べ物や気候・温度・湿度・精神的ストレスなどに敏感だ。治療過程で症状がよくなっても、ある料理や気候、 温度、湿度のため急に症状が悪くなることを多く経験した。そして、ある患者は漢方薬を服用すると、その薬によって急に症状がひどくなる場合もたびたび見られた。しかし患者が医師を信じてずっと薬を服用すれば、好転する場合が多く、完治する患者もたいへん多かった。特に長年の臨床を通じて、漢方薬服用後の症状悪化は好転反応ということがわかるようになった その原因に対して研究してみた結果、患者が長年、抗ヒスタミン剤やステロイド剤を使っている間に皮膚の発疹症状が抑制されていたが、漢方薬を服用することでその間抑制された悪い物質たちがしたり、またある場合には漢方薬治療剤自体がアレルギー反応を起こすことで症状が悪化する。それで患者治療の中でも好転反応症状なのかそれとも漢方薬に対するアレルギー反応なのかをよく見極めて治療することが重要だ。最近治ったソウルに住む金さんは、幼い頃から 20余年間アトピー性皮膚炎で苦しんだので、好転反応もとてもひどく経験した。それでも金さんは筆者を信じてソウルにある韓医院を毎週訪ねてきて治療を受けた。それで今はほとんど完治した段階にある。今までの臨床経験からすればアトピー性皮膚炎患者にアレルギー症状がたいてい伴ってあらわれることが、多くみられる。

治療方法
①まず患者を対象に食べ物や漢方薬に対するアレルギー症状の有無を確認する。
②BICOM検査機で体質検査をする(760種類のアレルギー物質の検査可能)。
③検査結果によって食べ物や漢方薬アレルギーがひどい場合、まず食べ物や漢方薬に対するアレルギー症状除去のための治療をする(王鍼法、食べ物や漢方薬に対するアレルギー除去剤服用 ; 治療期間 1~2週間)。
④ひとりひとりの症状と体質に当たるように本格的に外用剤( 王博士のボディークレンザー)、 飲み薬、 アトピーカルシウム軟膏とアトピー外用剤、シャンプー、バイコム治療法、王鍼法で諦めず絶えず治療を続ける。治療期間 2~4週間ほどすれば、症状改善が徐々に現われる。 ⑤症状改善の速度によって今後の治療期間が予測される。

◆アトピー治療前

◆治療後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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